従来、構造物を解体・撤去する工法では、カッター・ワイヤーソー・ウォルソー等で全て切断して
撤去しており、切断;解体に要する時間がかなり掛かっておりました。
そこで、板ジャッキ破砕解体工法は解体する構造物を全て切断することなく、部分的に
カッター等で切断した3mm程度の溝に鉄板の全集を特殊溶接した板ジャッキを挿入し、
水の圧力で拡張させコンクリートを破壊する低騒音・工期の大幅短縮・環境にやさしい工法です。
100cm×10cmの板ジャッキで30Mpaのポンプを使用することにより200tの拡張力を得ることができます。
通常コンクリート破壊強度は圧縮強度で表示されますが、引っ張り強度は圧縮強度1/10程度しかありません。
この特性と切断溝の応力集中を利用しコンクリートを容易に破壊いたします。
例として、コンクリート厚さ60cm(無筋)のコンクリートを破壊する場合、カッターにて10cm程度切断し、
その溝にポンプ圧力15Mpa、100cm×10cmの板ジャッキで拡張させますと、残りの50cmは切断せずに
容易に破壊できます。
また板ジャッキ寸法、形状は特注に製作して使用します。
例:板ジャッキによるPC橋の解体
標準サイズ(cm) |
ジャッキ板厚 |
最小挿入幅 |
拡張前保証耐圧 |
最大拡張後耐圧 |
拡張力(30Mpa時) |
50×10 |
2.4mm |
3mm |
25Mpa(250kg/cu) |
2Mpa(20kg/cu) |
97t |
100×10 |
2.4mm |
3mm |
25Mpa(250kg/cu) |
2Mpa(20kg/cu) |
200t |
従来の工法はコンクリートカッターで、コンクリートを全て切断し解体しており、河川に汚泥水を
流すことができない為に、水養生にかなりの時間・コストが掛かっておりました。
板ジャッキ工法では、コンクリートを全て切断する事無く(従来の1/2以下の切断深さ)水養生も
行う必要も無くPC桁の撤去が行えますので、施工時間・施工コストの大幅な低減が可能に
なり、板ジャッキは水を使用する工法ですので、環境にやさしい低騒音工法です。